朝起きてすぐ、「なんでこんな夢を見たのだろう…」とモヤモヤしたことはありませんか?
占いにはあまり興味がないけれど、今朝見た夢が気になって仕方がない――
そんな時に夢の意味を手軽に知るための手段のひとつが、このブログのカテゴリー、「夢象徴辞典」です。
このブログでは、夢を神秘的な予言ではなく、記憶や感情の反映としての“心の現象”と捉え、場合によっては無意識からのメッセージが送られているものと解釈しています。
「夢象徴辞典」のカテゴリーは、夢に出てきたモチーフの意味を調べるための“入口”として活用できます。
夢は“一般的な象徴”だけでは読み切れない
「夢占い」の一覧で一般的な意味を確認してみても、納得できないことがありませんか?
それもそのはず。同じモチーフでも、人によって、またそのときの状況によって受け取るべき意味がまったく違うことがあるからです。
例えば馬の夢が、「自由を感じたい」というメッセージである場合もあれば、「過去の暴力的な記憶」や「制御できない焦り」と結びついている場合もあります。
このような夢の個人差・状況差については、夢分析の古典理論でも重視されています。
夢を「無意識に抑圧された欲望の象徴的表現」としたフロイトや、「夢は意識と無意識のバランスをとる補償的な働きがある」と考えたユングの両者は夢の中に現れたモチーフの「象徴」としての意味を重視しました。
しかしどちらも、象徴の意味だけで夢を語るのではなく、夢を見た本人の心理状態や人生背景を読み取ることが重要だとしています。
さらに現代では、脳科学や認知心理学の視点も加わり、夢の意味はより多面的に捉えられるようになっています。
たとえば、HobsonとMcCarley(1977)は、眼球運動が刺激となって感覚心像が生成され、夢資源として合成される。これらの断片的な夢資源を合成したものが夢である(活性化—合成仮説)と述べています。
また、岡田斉氏は認知心理学の立場から、夢は何か目的をもって見るものではなく、寝る時に脳梗塞を起こさせないようにするために体が頑張った結果起こる現象だと考えられています。
つまり、夢に現れるイメージは、単なる「意味のカタログ」ではなく、 その人自身の心の状態や記憶、生理的な現象から生まれるものなのです。
さらに深く夢を理解したい人へ
「夢象徴辞典」は、あくまで“入口”です。
より納得できる形で夢を読み解きたい方は、以下のカテゴリも参考にしてみてください。
- 【夢分析の具体例】
実際の夢をどのように読み解いたか、そのプロセスと考え方を紹介します。 - 【夢研究】
心理学・脳科学・精神分析などの理論をベースに、夢の構造や働きを探ります。夢に関する書籍等の紹介も行っています。
「気になった夢」は、あなた自身の声かもしれません
夢は“脳の整理”であると同時に、“心の反応”でもあると私は考えています。
忘れていた記憶、抱えた感情、目には見えない思考が、イメージとして姿を変えて現れる――
だからこそ、夢は一人ひとり違うのです。
「夢象徴辞典」で一般的な意味を調べつつ、そこからさらに踏み込んでみることで、
あなた自身への理解が深まり、思いもよらない気づきにつながることもあるのではないでしょうか。
今朝の夢が気になるなら、それはもう、向き合う価値があるということ。
最初の一歩は、象徴の意味を知ることかもしれません。
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