化粧をする夢あるいは化粧される夢にはどんな意味があるのでしょうか?
一般的には「本音を隠す、自分を魅力的に見せようとする」心理を表していると言われています。
そのような場合もあるとは思いますが、この記事を読んでくださっている人の中には、違和感を抱かれている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
夢がどんな意味を持っているかは、「化粧」が持つ一般的な意味だけでなく、その夢を見たあなたが「化粧」に対してどんなイメージを持っているか、また、実際に見た夢の内容がどんなものであるかによって異なってきます。
化粧の夢は一般的には何を象徴している?
化粧は、一般的には以下のことを象徴していると言われています。
1.自己表現
化粧は自分を表現する手段のひとつであることから、化粧をする夢を見た場合、夢主がどのように自分を表現したいのかを暗示していると解釈することができます。
2.自信
化粧をすることで見た目が整い、それが自信につながることがあります。そこから、化粧をする夢は自信と関係することもあります。
3.隠れた感情や本当の自分の隠蔽
化粧には自分の外見上の欠点を隠す、という意味合いもあります。そこで、夢で化粧をしている場合、本当の感情や自身を隠しているということを示唆している場合もあります。
4.社会的な期待への対応
化粧は自らしたくてする場合の他、「身だしなみとして必要」といった社会的な期待に従うかたちでする場合もあります。
ここから、化粧をする夢には社会的なプレッシャーに対する不安や、他人からの評価を気にしていることを示す可能性もあります。
化粧に対してあなたが持つイメージは?
ただし、夢に出てきたものは、一般的な意味の他、夢を見た人自身のイメージも重要になります。
あなたは、化粧に対してどんなイメージを持っていますか?
例えばあなたが10代からずっと化粧をしてきた人で、流行に合わせて化粧の仕方も変えてきていたとしたら、一定の化粧の仕方はその年代を象徴している可能性があります。
また、ドラァグクイーンになることが、自分自身の本当の願いであった人の場合、化粧は「隠れた感情や本当の自分の隠蔽」ではなく、逆に「自分自身の解放」を意味することになろうかと思います。
このように、夢の中で化粧をするシーンがあったとしても、一概にその夢にはこういう意味がある、ということはできないのではないか、というのが私の正直な思いです。
そこで、以下、もう少し具体的な夢の内容とその解釈例についてご紹介します。
化粧をする夢の具体例とその解釈例~化粧がうまくいった夢
私自身が見た夢です。
自分で自分を化粧していました。
普段とは少し違う化粧の仕方をしていました。
サーモンピンクのチークとアイシャドウを流すようにつけ、
髪もピンク系に。そして髪の一部をネモフィラの花のように装飾。
いつもの自分よりもスタイリッシュで、完成した姿に満足していました。
そして、「あぁ、こういうふうにメイクすれば変われるんだ」と夢の中で納得していました。
この夢を見た後、私はすっきりした気分で目を覚ますことができました。
さて、この夢は私に何を伝えようとしていたのでしょうか。
まず、私が化粧に対して抱いているイメージは、正直なところあまりポジティブではありません。
普段外出しないのであれば1日中すっぴんで過ごしますし、「化粧」に対して持つイメージは、「やらなくて済むものならやりたくない」です。
化粧をしてきれいになることは、ある種の詐欺行為のように感じることもありました。
でも、夢の中で自分が化粧をすることについては、ポジティブに捉えられていました。
恐らく、この夢が私に伝えたがったのは、「あなたにはあなたが気付いていない魅力がある。今までの自己認識を超えたところにも良さがある。色々挑戦してみて。」でしょう。
化粧した自分の顔は、別人というレベルではなく、あくまで自分の素材が活かされたものだったからです。
ちなみにネモフィラの花言葉の一つは「どこでも成功」だそうです。もしかしたら、「今いる環境に固執しなくても、どこでもやっていける」ということも夢が伝えてくれたのかも知れません。
化粧をする夢の具体例とその解釈例~他人にされた化粧がうまくいかなかった夢
2つ目は、30代の女性が見た夢です。
夢の中で私は新婦でした。
結婚式が始まる前の準備で、プロのメイクアップアーティストにメイクを依頼していましたが、なぜか兄がメイクすることになりました。兄がメイクできるはずがないのでやめて、と言ったのですが、兄は「大丈夫、大丈夫」と言って、メイクの手を止めません。
案の定、ファンデーションの塗り方からして雑で、アイシャドウも左右のバランスが崩れており、つけまつ毛もよれよれ。
「お兄ちゃんのせいで結婚式が台無しになっちゃうじゃない!」と叫んだら、兄は溶けて消えてしまいました。
さて、この夢は夢主さんになにを伝えようとしたのでしょうか。
結婚式での新婦さんの化粧は、とても大事ですよね。参加者の皆の視線が新婦さんに集中するので、化粧が下手だと一生悔いが残る可能性だってあります。
それをお兄さんがやって、案の定失敗する。
ここで重要になってくるのは、夢主さんとお兄さんの現実の関係性です。
仮に、お兄さんの普段の言動が夢主さんの評価に影響を与えていたとしたら、そしてそれがどちらかといえばネガティブな影響を与えていたとしたら、夢の中のできごとは、現実を暗示しているのではないかと考えられます。
つまり、夢主さんへのメイクを失敗することは「顔に泥を塗る」のと同義ということです。
夢主さんは、お兄さんのせいで他人が自分に下す評価が下がっていることを嫌がっており、それがこの夢に反映されたと考えることができます。
ただ、この夢の中でお兄さんが溶けて消えてしまったことは、少なからずお兄さん自身に申し訳ないという思いがある可能性を示唆しているとも考えられます。
結婚式という妹の晴れの舞台で、兄として役に立ちたいと行動する、そんな妹想いの側面もある、ということをこの夢は伝えているのかもしれません。
まとめ
化粧をする夢を見たとき、一般的には自己表現や隠れた感情や本当の自分の隠蔽、社会的な期待への対応等を暗示すると考えられますが、夢主の個人的な化粧に対するイメージも考慮する必要があります。
また、同じような夢を見たときであっても、夢を見た人の状況や夢の中で抱いた感情によっても夢の意味合いは変わってきます。
この記事があなたの役に少しでも立てたら幸いです。
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